【助産師が解説】赤ちゃんが泣き止まないのはなぜ?新生児が泣く理由と対処法
Baby care| 桜わね助産院

「夜中にずっと泣いていて、何をしても泣き止まない」
「授乳もしたし、オムツも替えたのに、どうして?」
「私のお世話の仕方が間違っているのかな……」
赤ちゃんの泣き声を聞きながら、このような不安を感じたことはありませんか?
新生児は言葉で気持ちを伝えることができません。そのため、泣くことは、お腹がすいた、不快なことがある、抱っこしてほしいなど、さまざまな欲求を伝える大切な手段です。
しかし、赤ちゃんが泣く理由は必ずしも一つではありません。
今回は、赤ちゃんが泣く理由と、ご家庭でできる対処法、医療機関への相談が必要なサインについて、助産師の視点から解説します。
1.赤ちゃんが泣くのは、自然なことです
米国小児科学会(AAP)は、新生児が1日に合計1〜4時間ほど泣くことがあると説明しています。
また、英国の国民保健サービス(NHS)によると、赤ちゃんの泣く時間は生後2週間頃から増え始め、生後3か月頃にかけて徐々に減少する傾向があります。
もちろん、泣く時間には個人差があります。
赤ちゃんが泣くのは、お母様のお世話が不十分だからではありません。
泣くこと自体は、赤ちゃんにとって自然なコミュニケーションなのです。
2.赤ちゃんが泣く主な4つの理由
① オムツが濡れている・不快感がある
オムツが濡れていたり、便によって肌が刺激されたりすると、不快感から泣くことがあ ります。
まずはオムツを確認し、お尻の皮膚に赤みがないかも見てみましょう。
② お腹がすいた
赤ちゃんは空腹を感じると、泣いて知らせることがあります。
ただし、泣くことは空腹の比較的遅いサインです。
口を動かす、手を口に持っていく、乳首を探すように顔を動かすなどの行動が見られた ら、授乳を考えるタイミングです。
③ 抱っこして安心したい
赤ちゃんは、抱っこや優しい声かけによって落ち着くことがあります。
ゆっくり体を揺らしたり、穏やかに話しかけたりしてみましょう。
ただし、激しく揺さぶることは絶対に避けてください。
④ お腹の張りや授乳後の不快感
授乳後に空気を飲み込んでいたり、飲みすぎによってお腹が張ったりすると、不快に感じることがあります。
授乳後の姿勢を整え、必要に応じて優しくげっぷを促してみましょう。
ただし、泣いている原因が必ずしもガスとは限りません。毎回強くげっぷをさせようとする必要はありません。
これらに加えて、眠い、暑い、寒い、刺激が多すぎるといった理由で泣くこともあります。
米国小児科学会や米国疾病予防管理センター(CDC)でも、赤ちゃんの空腹サインや不快感に応じた対応が紹介されています。
3.何をしても泣き止まないときは?
授乳をして、オムツを替えて、抱っこもした。
それでも泣き止まないことがあります。
まず、普段と違う泣き方ではないか、体調に異変がないかを確認しましょう。
特に異常がなくても、赤ちゃんがなかなか落ち着かないことはあります。
そんなときは、照明を少し落としたり、静かな環境に移動したり、優しく抱っこしたりしてみてください。
赤ちゃんによって落ち着く方法は異なります。すべての赤ちゃんに同じ方法が有効とは限りません。
また、抱っこで眠った場合は、仰向けにして、硬く平らな安全な寝床に寝かせましょう。
4.こんな症状があったら医療機関へ
赤ちゃんが泣くこと自体は自然ですが、病気や体調不良が隠れている場合もあります。
次のような症状が見られる場合は注意が必要です。
受診が必要なサイン
新生児・乳児の体調確認
生後3か月未満で38℃以上の発熱
呼吸が苦しそう、唇が青い
顔色が悪い、ぐったりして反応が乏しい
哺乳量が著しく減っている
尿が長時間出ない、脱水が疑われる
普段と明らかに異なる泣き方、激しく泣き続ける
生後3か月未満で38℃以上の発熱がある場合は、速やかに医療機関を受診してください。
呼吸困難、唇が青い、反応が乏しいなどの場合は、119番への通報を含め、直ちに救急対応が必要です。
また、泣き方がいつもと違う、何をしても激しく泣き続ける場合も、自己判断せず小児科に相談しましょう。
5.お母さんが休むことも、大切な育児の一つです
夜中に何時間も赤ちゃんが泣き続けると、お母様も心身ともに疲れてしまいます。
「ずっと抱っこしていないといけない」
「泣き止ませられない自分がいけない」
そのように考える必要はありません。
赤ちゃんの体調に問題がないことを確認したうえで、どうしてもつらいときには、安全な寝床に仰向けに寝かせ、短時間その場を離れて気持ちを落ち着けることもできます。
周囲の方に赤ちゃんのお世話をお願いすることも、一つの方法です。
米国小児科学会も、赤ちゃんが泣き止まず保護者が疲れたときには、安全な場所に赤ちゃんを寝かせて休憩し、周囲のサポートを求めることを勧めています。
赤ちゃんを大切にすることと、お母様が休むことは、決して矛盾しません。
むしろ、お母様ご自身の健康を守ることも、産後の生活にとって大切なことです。
桜わね助産院 杉山
Sawane Mom & Baby Care
広尾・南麻布|助産師によるベビー一時お預かり
参考文献
1. Centers for Disease Control and Prevention (CDC). Signs Your Child Is Hungry or Full | Infant and Toddler Nutrition | CDC March 11, 2026.
2. National Health Service (NHS). Soothing a crying baby 2020.
3. Alder Hey Children's NHS Foundation Trust. Crying baby - Alder Hey Children's Hospital Trust Last reviewed: January 8, 2024.
4. Wirral Community Health and Care NHS Foundation Trust. ICON – Babies cry, you can cope. Last reviewed: August 9, 2022.



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